早期胃癌および食道癌における内視鏡的切除 特集号のご紹介 <無料公開中>

Digestive Endoscopy cover日本消化器内視鏡学会の英文機関誌 Digestive Endoscopy から、「早期胃癌および食道癌における内視鏡的切除」をテーマとした特集号が出版されました。Associate Editorの後藤田卓志先生(東京医科大学病院消化器内科)により下記ご紹介いただきましたので、是非本文と共にご一読ください。

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Recent development in endoscopic resection for early stage esophageal and gastric tumors

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後藤田卓志先生によるご紹介

1950年代にガストロカメラとして間接的にではあるが胃内の観察が可能となった。そして早期胃癌の概念が提唱された。60年代にファイバースコープが製品化されて直接的に胃内の観察と生検が可能となり、早期胃癌の認識が飛躍的に高まった。しかしこれは今日のプロローグに過ぎない。
80年代以降の電子ビデオスコープの開発によりポリペクトミーやEMR (endoscopic mucosal resection- 内視鏡的粘膜切除術)といった手技が開発され広まった。これに伴い内視鏡は観察やサンプル採取の為の道具から切除を可能とした道具に進化し90年代後半にESD (endoscopic submucosal dissection- 内視鏡的粘膜下層剥離術)が登場した。EMRが普及していたとはいえ、胃癌治療においてEMRの占める役割は少なかった。内科医が真に胃癌治療に拘わることができるようになったのはESDの登場によるところが大きい。2006年の保険収載に伴い標準治療となり、その後の食道癌や大腸癌へのESDの応用に繋がった。
本特集号は、胃癌および食道癌に対する内視鏡治療の考え方から実際の手技や合併症に対する対応のみならず、正確な治療の為にはどのように診断するべきか、を各領域のエキスパートが執筆した。しかしエピローグでは決してない。これをベースに内視鏡のさらなる飛躍を期待している。

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カテゴリー: 消化器病学, 腫瘍学   タグ:   この投稿のパーマリンク

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