Endovascular and Hybrid Therapies for Structural Heart and Aortic Disease
Jacques Kpodonu (Editor), Raoul Bonan (Editor)
ISBN: 978-0-470-65639-6
Hardcover / 306 pages / June 2013
US$198.50
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ストラクチャー心疾患・大動脈疾患の血管内治療についての上記新刊書の書評を、岩手医科大学の森野先生にご執筆いただきました。
書評
森野 禎浩
循環器疾患治療の低侵襲化が急速に進み、外科手術でしか治療できなかった疾患に、カテーテル治療の選択肢が増えた。心臓血管外科、循環器内科の各々の知識、経験、技術をシェアし、ハートチームとして治療を担うことが時代の要請だ。
両科の医師が頼りにできる新しいカテゴリ-の教科書、きっと本書がその役割を果たすだろう。本書の特徴は、知識の羅列を最小限に留め、ビビッドなスケッチや写真を駆使し、あくまで「実践的」であることだ。内科医である私が「血管手術のビデオを見ている」のでは?と錯覚するほど、手技の流れを意識した構成が随所に見られる。さらに個々の困難な状況に対応する具体的なtips and tricksを詳細に解説している。
治療直前に該当するチャプターを精読すれば、幾通りもの治療シミュレーションができるはずだ。ストラクチャー心疾患、大動脈疾患の血管内治療を担当するもしくは目指す医師待望の書籍といえるだろう。
かつて私はこの意欲作の監修者であるDr. Bonanと、当時最先端であった血管内放射線療法の共同研究をした経緯がある。今回の書評依頼、不思議な縁を感じるが、循環器診療の新機軸に今もなおチャレンジし続ける彼の姿勢に感服するばかりだ。
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