この度Journal of the Science of Food and Agricultureで、ブロッコリーの摂取は喫煙によるDNAの酸化的損傷の抑制にも有効であることを示唆する研究結果が発表されました。以前からブロッコリーやキャベツ・カリフラワー・芽キャベツなどを含むアブラナ属野菜については、がん予防効果がある、あるいはがんの発生を促進するフリーラジカルを減少させる効果があるといった報告がなされていましたが、今回の報告はそれらと軌を一にしています。
⇒Modulation of plasma antioxidant levels, glutathione S-transferase activity and DNA damage in smokers following a single portion of broccoli: a pilot study
Patrizia Riso, Cristian Del Bo’, Stefano Vendrame, Antonella Brusamolino, Daniela Martini, Gaia Bonacina and Marisa Porrini
*Abstract(抄録)は無料公開。全文を読むにはアクセス権が必要です
⇒プレスリリース Can Broccoli Strengthen Our Defense Against Smoking Damage?
タバコの煙には酸化的DNA損傷を及ぼす大量の活性酸素種が含まれていて、それががんの原因となると言われています。本研究は10人の健康な喫煙者がブロッコリーを摂取した際の影響を分析しました。その結果、ブロッコリー250gの摂取で、酸化的DNA損傷に対する喫煙者の細胞防御が強化されることが確認されました。血漿中のビタミンC量は35%上昇し、葉酸も70%上昇しました。
「たった250gのブロッコリー摂取で、DNAの酸化的損傷の抑制に効果がみられることから、今回の研究はブロッコリー、フルーツ、野菜全般の日常的な摂取の重要性を立証している。ブロッコリー摂取の効果の理解を深めるためには、より多くの研究対象の調査が必要」と筆頭著者のDr. Patrizia Risoは語っています。
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