この度Alcoholism: Clinical and Experimental Research誌で、飲酒による二日酔いの症状は年齢を重ねるごとに軽くなることを示唆する調査結果が発表されました。二日酔いの研究は近年活発になってきていますが、年齢の差による症状の違いを調査した報告は今回が初めてのようです。
⇒Does the Severity of Hangovers Decline with Age? Survey of the Incidence of Hangover in Different Age Groups
*Abstract(抄録)は無料公開。全文を読むにはアクセス権が必要です
⇒プレスリリース Older Binge Drinkers Experience Fewer Hangovers, Study Finds
インターネットによるデンマークの健康診断調査(DANHES: Danish Health Examination Survey)で51,645人の男女(18-94歳)を対象とし、食生活及び飲酒・喫煙・運動の習慣を分析したところ、年齢を重ねるごとに二日酔いの症状が軽くなる傾向が判明しました。この傾向は日常的なアルコール摂取量、深酒の頻度、食事と同時に摂取したアルコール量との関連性は見られなかったようです。
加齢による二日酔いの軽減は次の理由が考えられるようです。
・一回に飲む量を控えるようになる
・飲酒の経験年数が増えることでアルコール耐性が上がる
・二日酔いにならないように賢く飲むことに長けている(例:バーボンよりウォッカなどの色素の薄いアルコールを選ぶ;水を飲む;薬草など二日酔いに効くといわれているものを摂取する等)
・激しい二日酔いに苦しんだ経験で自然淘汰的に深酒することをやめてしまう
二日酔いに悩まされる若い人は、経験を積んだ年配の人の賢い飲み方を見習うとよいかも知れません。
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