John Wiley & Sons社は10月22日、世界的な学協会との提携により同社が発行するジャーナル Aging Cell, Cancer Science, Influenza and Other Respiratory Viruses, Journal of Diabetes Investigation の4誌が、2014年からオープンアクセス(OA)出版プログラムWiley Open Accessに加わることを発表しました。これによって、これら4誌に2014年1月1日以降に新しく掲載される論文は公開と同時にOAとなり、無料で自由に閲覧・ダウンロード・共有できるようになります。
発表資料 Four Leading International Wiley Journals Become Open Access (October 22, 2013)
Aging Cell はThe Anatomical Society(英国解剖学会)の公式誌で、2012年インパクトファクター(IF) は 5.705、Journal Citation ReportsのGeriatrics and Gerontology(老年医学)カテゴリーで第3位にランクされる高インパクト誌です。 | |
Cancer Science は、今年で創刊104年目を迎える日本癌学会の公式英文誌です。年間1,300報以上の論文投稿があり、2012年IFは3.479と、アジアを代表する腫瘍学専門誌としての地位を確立しています。 | |
2007年に創刊されたInfluenza and Other Respiratory Viruses は、the International Society for Influenza and other Respiratory Virus Diseasesの公式誌で、2012年IFは1.471です。 | |
Journal of Diabetes Investigation は、アジア17ヵ国20団体が参加するAsian Association for the Study of Diabetes (AASD, アジア糖尿病学会)の公式誌です。2010年に創刊された同誌の2012年IFは1.770です。 | |
これら4誌の追加により、Wiley Open Accessプログラムで出版されるOA誌は合計28誌となりました。Wiley Open Accessでは、論文の著者またはその所属機関・研究助成機関がArticle Publication Charge(APC, 論文出版料金)を負担することにより、論文がOAで公開されます。対象論文は、アイコンの表示で区別されます。各ジャーナルは、既にOAでの論文投稿を受付開始しています。
また対象の論文にはクリエイティブコモンズのCC-BYライセンスが適用され、原著作のクレジットが記載される限りメディアを問わず利用・頒布・複製・翻案が認められます。
WileyのOA担当役員Rachel Burleyは、これら権威ある学協会の公式誌4誌が2014年からオープンアクセスとなることは意義深く、今後は各学協会との協力の下、世界をリードする研究成果の出版を通じて各研究者コミュニティーに貢献していきたいとコメントしています。
参考リンク Wileyが論文著者を対象にしたオープンアクセス(OA)出版に関する意識・行動調査の結果を発表|59%が過去3年間にOA出版の経験あり、前年の32%から大幅増
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