このたび、International Nursing Reviewに、日本における初の大学院NP(ナース・プラクティショナー)教育課程について概要と制度化への取り組みを報告した論文が掲載されました。ナース・プラクティショナーとは修士レベルで医師との協働により診断・治療・処方などができる米国の上級看護師資格の一つです。
共同著者のお一人である大分県立看護科学大学の宮内信治先生より論文のご紹介をいただきましたので、本文と供に是非ご一読ください。
⇒The first nurse practitioner graduate programme in Japan(オープンアクセス)
H. Fukuda, S. Miyauchi, M. Tonai, M. Ono, J.K. Magilvy and S. Murashima
***************************************
大分県立看護科学大学 宮内信治先生によるご紹介
1大分県立看護科学大学、2コロラド大学看護学部名誉教授
大分県立看護科学大学は、超高齢社会を背景に日本で初めての大学院NP養成教育を開設しました。本論文は、大学院NP教育課程設立の背景として、国内や大分県の医療を取り巻く現状を示したうえで、本教育設立のあゆみや教育の概要を紹介しています。また、本教育に係る制度的な背景として、教育関係施設の方々等と協力しながら制度化への取り組みを実施した経過や、新たな制度として「特定行為に係る看護師の研修制度」を紹介しています。
修了生の活躍については、病院、老人保健施設、在宅等における臨床の様子を紹介しています。多くの修了生が、患者さんの症状管理や疾患の早期発見、重症化の予防に向けた取り組みを行い、患者さんやそのご家族に感謝されながら、臨床現場で必要とされている現状を伝えています。
高齢化が進むなか、地域医療の充実は、今後益々必要とされます。大学院NP教育課程で学ぶ多くの修了生が、高度な知識と技術をもとに、超高齢社会の地域医療に貢献することが期待されます。
No related posts.