発がん性・神経毒性があるとされるアクリルアミド(acrylamide)は、アミノ酸と還元糖が加熱されたときにメイラード反応によって生成し、焼いたり揚げたりして調理される多くの食品に含まれます。
中国・浙江大学の研究グループは、クッキーの材料に抗酸化物質を加えることによってアクリルアミドの生成が抑えられることを実験で確認し、その結果をJournal of Food Science誌に発表しました。実験で使われたのは、お茶のポリフェノールなど5種類の抗酸化物質で、その中では竹の葉のエキスとビタミンEの2つが特に効果的と分かりました。また出来上がったクッキーの色や風味には影響を与えなかったそうです。
■ 化学ニュースサイトChemistry Viewsの紹介記事
⇒ Chemistry Views: Healthier Cookie Baking with Antioxidants
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⇒ Li, D., Chen, Y., Zhang, Y., Lu, B., Jin, C., Wu, X. and Zhang, Y. (2012), Study on Mitigation of Acrylamide Formation in Cookies by 5 Antioxidants. Journal of Food Science, 77: C1144–C1149. doi: 10.1111/j.1750-3841.2012.02949.x