EUの研究予算削減に反対し、欧州学術団体のネットワークISEが科学者に署名を呼びかけ|ノーベル賞受賞者42人らによる公開書簡提出と連動

欧州の各分野の学術団体が参加する共同プロジェクトThe Initiative for Science in Europe (ISE)は10月23日、現在審議されている2014-2020年EU予算での研究予算削減に反対する署名への参加を、世界各国の科学者に呼びかけました。開始から約1か月を経た本日11月27日までに、15万人近い署名を集めています。

欧州金融危機の影響を受け、EU域内の各研究助成団体は深刻な予算不足に置かれています。現在審議中の2014-2020年EU予算案では、全体予算の大規模な削減とともに、研究・教育予算の大幅カットが提案されており、さらに危機的な事態となることが予想されます。

こうした状況を受けて、42人のノーベル賞受賞者と5人のフィールズ賞受賞者(現在はそれぞれ44人、6人に増加)が研究予算削減に反対する公開書簡をEU首脳宛てに提出しました。ISEによる署名活動は、この動きと連動したもので、グラフェンの研究で2010年ノーベル物理学賞を受賞したコンスタンチン・ノボセロフ教授が最初の署名者となりました。
 ⇒ オンライン署名サイト: www.no-cuts-on-research.eu.

■ 参考: ChemPhysChem: Researchers Start Worldwide Campaign against EU Budget Cuts

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