新年には一足早く、Angewandte Chemieの創刊125周年を記念する特集号がオンライン公開されました。花火とシャンパンが表紙・裏表紙を華々しく飾っていますが、それ以上に注目いただきたいのは収録内容です。ノーベル賞受賞者16人を含む、超豪華な顔ぶれの執筆者が特別寄稿しています。野依良治先生が不斉触媒の発見とその後の予期せぬ発展を綴った Facts are the Enemy of Truth—Reflections on Serendipitous Discovery and Unforeseen Developments in Asymmetric Catalysis. をはじめ、読み応えある論文・エッセイが目白押しです。
下の目次からご覧下さい。
■ 目次 ⇒ Angew. Chem. Int. Ed. 1/2013
この号ではすべての論文・記事が無料公開されていますので、ご自宅からでもアクセスできます。読みどころの多い盛り沢山な内容ですので、これからの三連休・年末年始にじっくりお読みいただければ幸いです。
ドイツ化学会の公式誌であるAngewandte Chemieは、1887年に創刊された前身誌Zeitschrift für die Chemische Industrieが翌1888年にZeitschrift für angewandte Chemieと改名されて始まりました。編集長Peter GölitzのEditorialによると、1888年というのはゴッホが「ひまわり」を描き、マーラーが交響曲第1番を書いていた頃だそうです。現在皆さんにおなじみの英語版Angewandte Chemie International Editionの発行が始まったのは50年前の1962年のことですが、現在もドイツ語版Angewandte Chemieの発行は並行して続けられています。