昨年エリスロポエチン (EPO) の初の全合成達成を報告したDanishefsky研から、約十年に及んだ研究の歩みを辿る総説(Minireview)がACIEに寄稿されました。
⇒ Wilson, R. M., Dong, S., Wang, P. and Danishefsky, S. J. (2013), The Winding Pathway to Erythropoietin Along the Chemistry–Biology Frontier: A Success At Last . Angew. Chem. Int. Ed.. doi: 10.1002/anie.201301666 (本文を読むにはアクセス権が必要です)
糖タンパク質EPOは、主に腎臓で産生し赤血球の産出を促進するホルモンで、貧血の治療薬として有用であるほか、スポーツ界でドーピングにしばしば使われることでも知られています。今回の総説でDanishefsky教授らは、全合成への挑戦の過程で直面したさまざまな困難と、それらの克服を可能にしたブレイクスルーを、他の研究グループによる成果と併せて詳細に解説しています。
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