熊本大学大学院薬学教育部・生命科学研究部の中島 誠教授らによる、キラルなホスフィンオキシドを有機分子触媒として用いた不斉アルドール反応についての総説(Personal Account)が、The Chemical Record誌に掲載されました。
⇒ Kotani, S., Sugiura, M. and Nakajima, M. (2013), Enantioselective Aldol Reactions Catalyzed by Chiral Phosphine Oxides. Chem Record. doi: 10.1002/tcr.201300004 (本文を読むにはアクセス権が必要です)
金属触媒と比べて環境への負荷が小さく安定性の高い有機分子触媒による合成反応は、近年急速に注目を集め、有機合成化学でもっとも活発な研究分野のひとつとなっています。中島教授らは、ホスフィンオキシドが不斉アルドール反応のための有効な触媒として働くことを明らかにし、この分野での重要な成功例を示しました。今回のPersonal Accountは、この主題に関する同教授らの研究の過程を振り返るものです。