いま学術出版業界が直面している10の課題とは? 出版界の論客Rick Anderson氏(The Scholarly Kitchenブログの寄稿者)はこう見る

library米ユタ大学の図書館員で、学術出版の動向を論じる有名ブログThe Scholarly Kitchenに定期的に寄稿する論客として知られるRick Anderson氏が、WileyのExchangesブログで、学術出版業界の前に立ちはだかっている「10の困難な課題」を挙げています。

 ⇒ 10 challenges scholarly publishers are facing

10の項目を簡単にご紹介すると、

  1. 各国政府がオープンアクセス(OA)のイニシアチブを通じて出版界への関与を深めている
  2. Altmetricsの登場による、文献の評価指標をめぐっての混乱
  3. 出版社の活動が十分に価値のあるものとして評価されていない
  4. 学術出版物の最大の購入先であった大学図書館の予算不足
  5. 上記4.による業界の成長余地の不足
  6. プリント版(紙)の出版とオンライン出版を並行して行う必要性
  7. Amazonの影響力拡大
  8. 図書館が将来のために「一応買っておく」のをやめて、実際に需要が発生して初めて購入に踏み切る傾向
  9. オープンアクセスは出版社に機会と課題の両方をもたらす
  10. 伝統的な書籍・雑誌出版を超えた、新しいサービスやソリューションを生み出すことは本当に可能か?

となっています。業界の世界的な現状を的確にまとめた内容と思います。詳しくは原文をお読み下さい。

★ 今回Anderson氏の投稿を掲載したWileyのExchangesブログは、研究者・学会・図書館員といった立場で知識生産に関わる方々の間で知識・情報交換を図ることをめざし、科学研究や出版に関する社内外からの寄稿・インタビューを随時掲載しています。

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