大阪大学大学院工学研究科・茶谷 直人教授の研究室による、パラジウム触媒を用いた炭素-水素、炭素-リン結合切断を経るホスホール誘導体の直接合成反応に関する論文(右画像)が、Angewandte Chemie International Edition (ACIE) のHot Paperに選ばれました。
- 論文 ⇒ Baba, K., Tobisu, M. and Chatani, N. (2013), Palladium-Catalyzed Direct Synthesis of Phosphole Derivatives from Triarylphosphines through Cleavage of Carbon–Hydrogen and Carbon–Phosphorus Bonds . Angew. Chem. Int. Ed.. doi: 10.1002/anie.201307115
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ホスホール環を含む誘導体は、ユニークな光学特性・電子特性を持つことから、近年有機材料として関心を集めています。茶谷教授らが今回報告した合成法は、さまざまなホスホール架橋ビアリール化合物を、入手が容易で安定性が高いトリアリールホスフィンを出発原料として、従来の方法よりも簡易に製造できるようにするものです。反応として興味深いものであると同時に、今後の応用の発展が期待されます。
■ ACIEでは、急速な展開によって注目を集めている分野における研究で、編集委員が特に重要性を認めた論文をHot Paperとしています。
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