名古屋大学大学院理学研究科・伊丹健一郎教授の研究室による2-アミノチアゾールのC-H・C-N結合直接的アリール化反応に関する論文が、Asian Journal of Organic Chemistry (Asian JOC) に掲載されました。
- 論文 ⇒ Uehara, T. N., Yamaguchi, J. and Itami, K. (2013), Palladium-Catalyzed C-H and C-N Arylation of Aminothiazoles with Arylboronic Acids. Asian Journal of Organic Chemistry. doi: 10.1002/ajoc.201300172
(2013年12月末まで無料公開*)
伊丹教授らは、Pd触媒などを用いて、2-アミノチアゾール誘導体とアリールボロン酸とのC4位選択的なC-H結合直接的アリール化反応を導くことに成功しました。また、その研究の過程で、Pd触媒によって2-アミノベンゾチアゾールのC-N結合切断と直接的アリール化反応が起こることを見出しました。C4位にアリール基を有する2-アミノチアゾール類には、抗がん・抗菌活性などの生物活性を示す化合物が多く見つかっているため、今回の反応が、今後有力な新薬候補化合物の合成に応用されることが期待されます。
* Asian JOCは、2013年12月末をもって無料アクセス期間が終了し、2014年1月以降は論文の本文を読むために有料購読が必要となります。ご所属機関の図書館に購読をご推薦下さい。