スキー・スノーボードは危険なスポーツ? 統計データで検証

ski年末に飛び込んできた、元F1王者のミヒャエル・シューマッハー氏がスキー事故で頭を打ち重体とのニュースに大きなショックを受けた方は多いでしょう。シューマッハー氏は現在も昏睡状態にあるとのことで、一日も早い回復をお祈りします。シューマッハー氏ほど深刻ではありませんが、ドイツのメルケル首相も冬休み中にスキー事故で骨盤骨折の重傷を負ったそうで、偶然ながら著名人のスキー事故に関する報道が相次いでいます。

そうした中で、スキーやスノーボードの事故リスクについての統計データを紹介する記事が、英国王立統計学会(the Royal Statistical Society), 米国統計学会(the American Statistical Association)とWileyによるウェブマガジンSignificance Magazineに掲載されました。

米国のスキー場協会 The National Ski Areas Association のデータによると、2011/2012年シーズンでのスキー・スノーボード事故による死亡率は、100万人・日に対して1.6人の割合でした。また、スコットランドでの統計によると、一人のスキーヤー・スノーボーダーが治療を要する怪我を負う確率は、スキー場での滞在447日につき1回で、スキー・スノーボードはスポーツとして比較的安全な部類に入るようです。

ちなみに、上の記事で引用されている米国で負傷者の多いスポーツランキングによると、最も負傷者の多いスポーツはバスケットボール、次いで自転車・アメフトの順で、スキー・スノーボードは9位だそうです。負傷者の絶対数を比較したランキングなので、米国での競技人口の違いを反映しているようですが、ちょっと意外に思える順位ですね。

また、スキーとスノーボードのどちらが危険かという点については、ロチェスター工科大学のJasper Shealy名誉教授の調査によると、スノーボードはスキーよりも負傷事故の発生率が50~70%高いが、死亡事故の率は逆に約30%低いとのこと。スノーボードではそれほどスピードを出さないため、高速で樹木に激突するといった事故のリスクが低いのが理由のようです。

いずれにしても、ヘルメットの着用など安全装備に配慮することで、事故のリスクを下げられるようです。今度の三連休などにスキー場に出かける方は、ぜひ安全にお楽しみ下さい!

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