多孔質材料は、触媒やエレクトロニクス、また物質の吸着材・分離材といった幅広い用途に応用が進み、ホットな研究分野として注目を集めています。福島第一原発での放射性物質の除去にも、代表的な多孔質材料であるゼオライトが吸着材として使用されています。
この多孔質材料をテーマとした特集号が、このほどAdvanced Functional Materials誌から発行されました。ゼオライト、是御タイプ、MOF(金属有機構造体)、多孔質カーボンといった主要な多孔質材料を取り上げ、合成・分析テクニックや、水素生産のための光触媒などへの応用に関する最新の成果を報告する論文8報を収載しています。例えばストックホルム大学のXiaodong Zou教授らの総説は、電子線結晶学による多孔質材料の構造解析における近年の新展開をまとめ、有望な手法として示しています。
- 同号の目次: Special Issue: Porous Materials / Table of Contents (January 15, 2014: Volume 24, Issue 2) (本文を読むにはアクセス権が必要です)
- 客員編集長Javier Pérez-Ramírez教授によるEditorial: Pérez-Ramírez, J. (2014), Porosity: The Hegemony of Empty Space in Functional Materials Design. Adv. Funct. Mater., 24: 180–181. doi: 10.1002/adfm.201303849 (無料公開)