American Geophysical Union(AGU, アメリカ地球物理学連合)とその出版物の発行元であるWileyは5月1日、AGUの各ジャーナルおよび会報Eosで、発行から24か月経過した論文・記事の無料オンライン公開を開始しました。この無料公開は、1997年以降に収載されたすべてのコンテンツに遡って適用され、計8万報以上にのぼる論文・記事に誰でもアクセスできるようになりました。今後は毎月、発行から24か月を経た論文・記事が順次無料公開の対象に追加されます。
世界各国に62,000人以上の会員を擁するAGUは、地球物理学の分野で世界最大規模の権威ある学会で、Journal of Geophysical Researchをはじめとする高インパクトのジャーナルを通じて、年間5千報以上の論文を出版しています。Wileyは、AGUの各ジャーナルおよびEosのオンライン版を、電子プラットフォームWiley Online Libraryで提供しています。
AGUが出版する論文・記事には、自然災害や環境・資源問題など人々の生活に密接に関わる内容のものが多く含まれます。今回始まった無料公開は、そういった問題に関心を持つ一般市民や民間の関係者に対して、査読を経た質の高い研究成果へのアクセスを大幅に拡大するものとして注目されます。