サステイナブル・ケミストリーの専門誌 ChemSusChem の2014年5月号 (Volume 7, Issue 5 / 右表紙) は、”The Chemistry of Energy Conversion and Storage”(エネルギー変換・貯蔵の化学)をテーマとする特集号として発行されました。
化石燃料への依存から脱却し、太陽光・地熱・風力といった環境にやさしいエネルギー源の利用を進めることは地球規模の課題となっています。その実現には、そういった物理的エネルギーを効率よく化学的エネルギーに変換し貯蔵できるようにする技術が鍵を握ることから、この分野で化学が果たす役割に大きな期待が集まっています。特に注目される太陽光の利用に関しては、光触媒・人工光合成・水の直接分解などがホットな研究テーマとなっています。その一方で、この先当面の間は化石燃料への依存を続けることが避けられないため、化石燃料からのCO2の排出量削減やCO2リサイクルといった技術の開発にも化学の貢献が期待されています。
そういった関心に応えるために編纂されたこの特集号は、2013年1月にベルリンで開催された国際会議 The 2nd International Symposium on Chemistry of Energy Conversion (ChemEner-II) での発表を基にした原著論文・総説を集めています。当分野の研究の進展と広がりを知るための参考として目を通してみてはいかがでしょうか。
同号の収録内容を読む
- 目次: Special Issue: The Chemistry of Energy Conversion and Storage (下記Editorialほか一部を除き、収載論文の本文を読むにはアクセス権が必要です)
- 同号の客員編集長を務めたDang Sheng Su教授(中国科学院金属研究所)によるEditorial: Su , D. S. (2014), The Chemistry of Energy Conversion and Storage. ChemSusChem, 7: 1199–1200. doi: 10.1002/cssc.201400160 (無料公開)