医薬品化学の専門誌 ChemMedChem の2014年6月号 (Volume 9, Issue 5 / 右表紙) は、特集号 “Metals in Medicine” (医薬品としての金属) として発行されました。
生物無機化学の下位領域のひとつである “Metals in Medicine” は、特に金属イオン錯体を治療薬・診断薬として用いるための研究を中心としてきました。その重要な成果として、白金を中心とする錯体化合物で有力な抗がん剤であるシスプラチンが挙げられます。ほかに、無機金属化合物はイメージング試薬としても広く利用されています。
この分野は近年広がりを見せるようになり、生体内での金属イオンの代謝や神経変性疾患における金属イオンの役割といった主題も活発な研究の対象となっています。今回の特集号では、当分野の多様化と急速な進展の最新成果を伝える論文28報を収載しています。
同号の収録内容を読む
- 目次: Special Issue: Metals in Medicine (下記Editorialほか一部を除き、収載論文の本文を読むにはアクセス権が必要です)
- 同号の客員編集長を務めたSeth M. Cohen教授(カリフォルニア大学サンディエゴ校)によるEditorial: Cohen, S. M. (2014), Editorial: Translating Bioinorganic Chemistry. ChemMedChem, 9: 1087–1089. doi: 10.1002/cmdc.201402148 (無料公開)