エジソンより早く白熱電球を発明した英の科学者ジョゼフ・スワン、今日で没後100年

light白熱電球は、電話・蓄音機などとともに「発明王」エジソンの代表的な発明と思われがちですが、実際には英の科学者ジョゼフ・スワン (Sir Joseph Wilson Swan) がエジソンより前に発明したもので、エジソンはその改良者であったことが明らかになっています。今日(2014年5月27日)は、そのスワンの没後ちょうど100年に当たることから、化学ニュースサイトChemistry Viewsが彼の業績についての記事を掲載しています。

1828年10月31日に英サンダーランドで生まれたスワンは、ニューカッスルの薬剤製造会社に入り、その後の生涯を通じて数々の発明を成し遂げました。炭化した紙をフィラメント(発光部)として用いた白熱電球の英国特許を1860年に取得、その後改良を重ねて1880年までに実用化し、1881年にはロンドンの有名な劇場サヴォイ・シアターで、スワンの電球が照明に採用されるに至りました。一方、スワンの電球を技術的に改良し実用性を高めたのがエジソンで、スワンの電球の寿命が13時間半しかなかったのに対し、寿命を1200時間まで延ばすことに成功しました。

スワンのもう一つの大きな功績は、写真技術の改良です。当時利用されていた写真湿板を乾燥化して扱いやすくした「乾板」で1871年に特許を取得したのち、現在もモノクロ写真に用いられる「ブロマイド印画紙」も生み出ししました。

これらの業績により1894年に王立協会のフェローに任じられたスワンは、その後も1904年に王立協会ヒューズ・メダル(Hughes Medal)を受賞、同年にナイト爵を受勲と相次いで栄誉に輝き、1914年5月27日にサリー州ウォーリンガムで亡くなりました。

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