日本化学会とWiley-VCHが共同出版する英文総説誌 The Chemical Record (Editor-in-Chief: 山本 尚 中部大学教授・シカゴ大学名誉教授)は、このほど発表された2013年インパクトファクターが前年を27%上回り、過去最高の5.577に達しました。
The Chemical Record(以下TCR)の掲載論文の中心をなすのは、優れた発見を行った化学者が自らの研究の展開とその意義を研究史の流れの中で位置づける総説 “Personal Accounts” です。日本のみならず世界各国の著名な化学者から Personal Accounts の寄稿を受け、また国際的に広がる読者層を獲得した TCR は、アジアを代表とする化学総説誌としての地位を確かなものとしています。
Personal AccountsのほかにもTCRは、化学分野でのさまざまな「新記録」を報告する Records and Challenges や 故・野副鉄男博士のサイン帳復刻などユニークな出版活動を行っています。また毎年の日本化学会春季年会でおなじみの、世界的な化学者を招いての講演会 TCR Lecture も、日本化学会とTCRが共催しています。
TCRの最新号では、以下をはじめとするPersonal Accountsを掲載しています。この機会にぜひご一読下さい。(本文を読むにはアクセス権が必要です)
Tricks of Light on Helices: Transformation of Helical Polymers by Photoirradiation
Tamaki Nakano
Chem. Rec. 2014, 14, 369. DOI: 10.1002/tcr.201300042
Late-Stage Formation of Carbon–Fluorine Bonds
Michael G. Campbell and Tobias Ritter
Chem. Rec. 2014, 14, 482. DOI: 10.1002/tcr.201402016
Continuous Flow Photochemistry
Kerry Gilmore and Peter H. Seeberger
Chem. Rec. 2014, 14, 410. DOI: 10.1002/tcr.201402035