有機化学の伝統ある叢書「パタイの官能基化学」の創刊50周年を記念、東大・中村栄一教授らによる「鉄触媒クロスカップリング反応」ほかの章をオンラインで無料公開中(2014年12月末まで)

Patai The Chemistry of Organoiron Compounds有機化学に携わっていれば、書籍シリーズ Patai’s Chemistry of Functional Groups(パタイの官能基化学)におなじみか、少なくとも名前を聞いたことのある方は多いのではないでしょうか。編集委員長Saul Pataiによって1964年に創刊された「パタイ」は、有機化学全般に関する知識を集大成する百科全書的な参考書として世界中で愛読されています。

パタイの各巻は、例えば The Chemistry of Organoiron Compounds (2014) のように特定の化合物グループを取り上げ、各章でそれらの化合物の性質や分析法、さまざまな反応などを詳細に論じます。

これまでに冊子体で100巻以上が出版されたパタイは、現在全巻の電子化が完了しています。出版年によって、2つのセットに分かれています。
e-patai

  • 1996年以降に刊行された新しい巻(現在32巻分)はオンライン事典 E-Patai として、細かい条件指定が可能な全文検索で必要な章をピンポイントで探し出せるほか、主題別の一覧表示や章の間の相互参照も実現しています。各章はPDF・HTMLの両方で提供され、年2回新しい章を加えてアップデートされます。
  • 1964~1995年に刊行された歴史的な巻(86巻分)は Patai Online Book Series として、全巻を横断的に全文検索可能、各章はPDFで提供されています。

今年2014年にパタイが創刊50周年を迎えたのを記念して、一部の章を2014年12月末までオンラインで無料公開中です。パタイをこれまで目にする機会がなかった方は、この機会にぜひその内容をお確かめ下さい。

電子版E-PataiならびにPatai Online Book Seriesの価格のお見積りや無料トライアルのお申し込み、その他各種お問い合わせは、最寄りの洋書店またはワイリー・ジャパンまでお申し付け下さい。

カテゴリー: 書籍 パーマリンク