<新刊紹介> Handbook of Olfaction and Gustation, 3rd Edition / 嗅覚と味覚の仕組みについての最新知識をまとめた学際的事典

Handbook of Olfaction and Gustation, 3rd EditionHandbook of Olfaction and Gustation, 3rd Edition
 Richard L. Doty
 ISBN: 978-1-118-13922-6
 Hardcover / 1264 pages / February 2015
 予価 US$ 349.95

匂いと味は私たちの生活にきわめて身近なもので、化粧品・食品など産業的にも大きな意味を持っています。また、嗅覚の減退がアルツハイマー型認知症のような神経変性疾患の初期の兆候であることが分かるなど、医学的な側面からも味覚・嗅覚への関心が高まっています。その仕組みを探るには、化学・神経科学・生物学などにまたがる学際的な研究が必要となりますが、近年の脳機能イメージングの発達などによって長足の進歩を遂げています。

そうした中で2015年2月に出版される本書は、嗅覚・味覚についての基礎・臨床・応用面からの最新知識を1巻にまとめた最大規模の事典です。2003年に出版された第2版を約十年ぶりに改訂するもので、最近の当分野の進歩を反映して各章の記述を改め、特に分子遺伝学・生物遺伝学についての章を拡充するほか、食品・飲料・化粧品などさまざまな産業への応用を論じるセクションを追加します。またchemosensory integration(化学感覚統合)についての章を新たに追加し、霊長類の神経生理学やヒト機能イメージングにおける成果を取り上げます。

化学・医学・神経科学・心理学などの分野で嗅覚・味覚の研究に携わる幅広い読者におすすめします。

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