独マックス・プランク協会のLutz Bornmann博士らのグループは、そのリストを基に分野別の男女比率を調べ、その結果をアメリカ情報科学技術協会誌 Journal of the Association for Information Science and Technology で報告しました(Letter to the editor)。トップ科学者の中で女性が多い分野と少ない分野を示すデータとして注目されます。
- 記事を読む Bornmann, L., Bauer, J. and Haunschild, R. (2015), Distribution of women and men among highly cited scientists. Journal of the Association for Information Science and Technology. doi: 10.1002/asi.23583 (本文を読むにはアクセス権が必要です)
高被引用論文著者のうち99%にあたる3,190人の性別が確認され、その中で女性の占める比率は12.63%でした。21分野のうち女性の比率が高い上位5分野は、社会科学(31.07%)、微生物学(20.35%)、分子生物学・遺伝学(20%)、植物・動物学(17.82%)、精神医学・心理学(17.17%)の順でした。
それに対し、女性の比率が低い5分野は、工学(3.8%)、物理学(4.23%)、化学(5.61%)、数学(6.23%)、神経科学・行動(7.75%)という結果になりました。これら5分野のほか、女性の比率が全体の平均(12.63%)を下回った分野は、低い方から順に薬学・毒物学、材料科学、計算機科学、経済学・経営学、宇宙科学、臨床医学、環境・生態学でした。