東京大・井上将行教授らのリアノジン不斉全合成に関する論文がChemistry - A European Journalで月間最多アクセス(2015年12月)

Wiley-VCHは、各国化学会と共同出版する各ジャーナルで2015年12月に最も多くのアクセスを集めた論文(Most Accessed Article)を発表しました。そのうち、Chemistry - A European Journal誌では、東京大学大学院薬学系研究科の井上 将行教授らによる(+)-リアノドールと(+)-リアノジンの不斉全合成に関する論文が最多アクセス論文となりました。

きわめて複雑な分子構造を有する植物アルカロイドであるリアノジンは、動物組織中のカルシウムイオンチャネルのひとつリアノジン受容体と結合して、カルシウムイオンの放出によって筋収縮を引き起こす作用をもちます。このためリアノジンは、リアノジン受容体の機能を解明するための重要なツールとして用いられ、また新薬開発のためのリード構造として重要視されています。井上教授らは、独創的な合成手法によってリアノジンの不斉全合成を世界で初めて達成し、その成果を今回の論文で報告しました。

Chemistry - A European Journal

この論文を含む各ジャーナルの最多アクセス論文は、化学ニュースサイトChemistry Viewsで紹介されています。

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