Drug Testing and Analysis誌から「サプリメント研究」特集号(無料公開) / サプリ規制の歴史から副作用研究・政策提言まで

Credit - Milos Luzanin/iStockphoto

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Drug Testing and Analysis誌のMarch-April 2016 issueは、サプリメント研究におけるさまざまな課題を取り上げる論文を集めた特集号Advancing supplement science: challenges and solutionsとして発行され、オンラインで無料公開されています。

世界各国で人気のサプリメントですが、運動能力増進や減量、性的機能向上といった効果を謳う一方で、医薬品と違って規制当局による厳格な安全性評価を受けないことから、副作用による健康リスクへの懸念が関係者の間で高まりつつあります。今回の特集号は、米国食品医薬品局(FDA)のJohn P. Swann氏によるThe history of efforts to regulate dietary supplements in the USAをはじめ、当分野の専門家がサプリ規制の歴史や成分分析・症例報告による副作用研究、政策上の提言など多彩な論考を集めたものです。

例えばSwann氏の論文は、20世紀初頭に始まったビタミンサプリの普及に端を発するFDAによるサプリ規制の試みを詳細に描き、1970年代にビタミン・ミネラルの過剰摂取を防ぐためにFDAが導入した規制がサプリ業界や一般国民、さらには議員による政治的圧力によって阻まれた経緯などを示す興味深い内容となっています。

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