物質・材料研究機構 (NIMS) の葉 金花 (ヨウ キンカ)MANA主任研究者 (光触媒材料グループ グループリーダー)を中心とする日中共同研究グループは、単体ホウ素粉末が太陽光照射によってCO2還元を効率的に促進することを明らかにし、Angewandte Chemie International Edition (ACIE) で報告しました。ホウ素粉末は太陽光を吸収して高温に熱せられ、水と反応して水素と酸化ホウ素を生成し、それらがCO2の還元を高効率で進めます。この一連の反応に必要なのはホウ素粉末と水・太陽光照射だけで、試薬や助触媒は不要です。CO2資源化のための有力な戦略として、今後の発展が期待されます。
この成果を報告した論文は、ACIEの注目論文Hot Paperに選ばれるとともに、化学ニュースサイトChemistry Viewsで内容が紹介されました。
- 論文 Liu, G., Meng, X., Zhang, H., Zhao, G., Pang, H., Wang, T., Li, P., Kako, T. and Ye, J. (2017), Elemental Boron for Efficient Carbon Dioxide Reduction under Light Irradiation. Angew. Chem. Int. Ed.. doi:10.1002/anie.201701370 (本文を読むにはアクセス権が必要です)
- Chemistry Viewsの紹介記事 All in One Against CO2 (April 11, 2017)