2017年のノーベル生理学・医学賞は、体内時計を制御する分子メカニズムの発見を理由に、米国のジェフリー・C・ホール、マイケル・ロスバッシュ、マイケル・W・ヤングの3氏に贈られることが決まりました。3氏は、4年前の2013年に、Wiley Prize in Biomedical Sciences (ワイリー生物医学賞)の共同受賞者にもなっています。
ワイリー生物医学賞は、出版社John Wiley & Sons社が運営し科学振興を目的とする財団 The Wiley Foundation (ワイリー財団)が2002年に創設した科学賞で、生物医学の研究において新たな領域を切り開いたり、特定の領域の概念に進歩をもたらすなど顕著な貢献を果たした研究者に毎年贈られています。これまでの受賞者36人のうち、後にノーベル生理学・医学賞に輝いたのは、今回の3氏を合わせて計9人となりました。昨年2016年にも、東京工業大学 大隅 良典特任教授・栄誉教授が、両賞を相次いで受賞しています。
大隅教授以外の日本人研究者でワイリー生物医学賞を受賞したのは、2005年の京都大学・森 和俊教授です。