Wiley-VCHは10月13日、各国化学会と共同出版する各ジャーナルで2017年9月に最も多くのアクセスを集めた論文(Most Accessed Article)を発表しました。そのうちChemPlusChemでは、京都大学化学研究所・山子 茂教授らによる、シクロパラフェニレン(CPP)の二層カーボンナノチューブ形成に関する論文が最多アクセス論文となりました。CPPはベンゼン環がつながった環状分子で、構成するベンゼン環の数によってサイズが異なります。山子教授らは今回の論文で、あるサイズのCPPが特定のサイズのCPPと選択的に二層カーボンナノチューブを形成する関係を明らかにしました。
- 論文 S. Hashimoto, T. Iwamoto, D. Kurachi, E. Kayahara, S. Yamago, Shortest Double-Walled Carbon Nanotubes Composed of Cycloparaphenylenes. ChemPlusChem 2017, 82, 1015. (2017年10月13日現在無料公開中)
山子教授らの論文はChemPlusChem誌で注目論文 Very Important Paper (VIP) に選ばれるとともに、特集号 Novel Aromatics: From Synthesis to Applications に掲載され、同号の表紙(右上図)に採用されました。(Cover Profile) さらに、化学ニュースサイトChemistry Viewsでも内容が紹介されています。
- Shortest Double-Walled Carbon Nanotubes (May 17, 2017, Chemistry Views)