非天然アミノ酸(UAAs)のタンパク質への導入は、生物学研究や新機能を持つタンパク質の開発に有効とされ、活発に研究が行われてきました。
生体内での非天然アミノ酸の導入は、バクテリア、酵母から多細胞生物であるC. elegans(線虫の一種)までさまざまな生体で行われてきましたが、独立行政法人農業生物資源研究所 寺本 英敏主任研究員らの研究グループは、このほどChemBioChemに掲載された論文の中で、カイコの培養細胞において非天然アミノ酸の導入に成功したことを発表しました。今後、絹に新しい機能を持たせた新材料の開発につながることが期待されます。
この論文の内容は、化学ニュース配信サイトChemistry Viewsで紹介されています。
・Chemistry Viewsの紹介記事
⇒ Incorporation of Unnatural Amino Acids into Silkworms
・ChemBioChemに掲載された論文 (本文の閲覧には同誌の購読が必要です)
Teramoto, H., Kojima, K., Kajiwara, H. and Ishibashi, J. (2011), Expansion of the Amino Acid Repertoire in Protein Biosynthesis in Silkworm Cells. ChemBioChem. doi: 10.1002/cbic.201100624